アロママッサージが女性の美と心にもたらす嬉しい効果

アロマテラピーの活用法で、ぜひとも試してみてほしいのがアロママッサージです。

芳香浴をして楽しむだけでなく、精油をキャリアオイルで希釈してマッサージすると、精油の恵みを存分に吸収することができます。心地よい香りに包まれながらマッサージすることで、女性の体と心に嬉しい効果がいっぱいです。

心地よい香りが魅力のアロマテラピーは、花、葉、果実、果皮、樹脂、樹皮などの植物からわずかにとれる「香りの成分」と「薬効」を美容や健康に役立てる自然療法です。アロマの香りは脳の中の「大脳辺縁系」という場所に直接働きかけるため、一瞬で心をシフトする力を持っています。

そんなアロマテラピーをつかった全身のマッサージは、とにかく心地良くて気持ちがいい!
そして、この「気持ちいい」というのがとっても大切。

心地よくリラックスすると凝り固まっていた筋肉もゆるみ、血流もよくなり、さらに、脳からは幸せホルモンが分泌されて幸福感が広がるでしょう

目的や好みに合わせてベースとなるキャリアオイルと精油をブレンドすれば、あなたによりぴったりのアロマオイルを作ることができます。正しいやり方でアロママッサージをすることで、様々な効果を得ることができると思います。

今回ご紹介するのは、アロママッサージが女性の美にもたらす効果の数々です。嗅覚でアロマを楽しみながら、肌から成分を吸収し、さらにマッサージで血液やリンパ液の流れを良くするアロママッサージを生活の中に取り入れてみませんか。

アロママッサージが女性の美と心にもたらすつの効果

アロママッサージで代謝を良くしてむくみを解消

アロママッサージには、血液とリンパ液の流れを良くする効果があります。
血液の流れが滞ったり、水分の排出が滞ったりすると、脚がむくんで冷えの原因になります。アロマオイルを使用して脚をマッサージすれば、むくみが改善されて美脚に効果的です。足首からひざ、ひざから脚の付け根とほぐしていくのが効果的です。
むくみをとるブレンドをご紹介します。ベースオイル20mlに、サイプレス・ペパーミント・レモンの精油を1滴ずつ垂らしたオイルを作ってマッサージをすると効果的です。

アロママッサージで小顔と美肌を効果アップ

顔のアロママッサージは顔の血行を良くし、肌のつやもぐんとアップします。
小顔と美肌を手に入れたいのなら、半身浴中やフェイシャルスチームの後に行うのがおすすめです。マッサージの際には肌に負担をかけないよう、たっぷりとマッサージオイルを使用しましょう。角質層の水分キープ力が上がり、しわや乾燥の予防にもなります。
美肌に効果的なブレンドは、ベースオイル20mlに対して、ゼラニウムとネロリの精油を2滴ずつです。可憐な花の香りに心まで癒されましょう。

デコルテのアロママッサージでバストアップ

デコルテをアロママッサージすると、バストアップ効果を期待できるだけでなく、血行やリンパの流れが良くなり美肌効果もあります。
鎖骨の下から脇の下に向かって、リンパ液を流し込むようにさすったり、背中やお腹の余った肉を引き寄せるようにマッサージすると効果的です。毎日のバストマッサージでハリのあるバストを保つことができます。
美しいデコルテになるためのブレンドは、ベースオイル20mlに、シダーウッド・マンダリン・ラベンダーを1滴ずつ入れたものがおすすめです。落ち着いた香りです。

アロママッサージでお腹まわりをすっきりきれいに

お腹まわりが気になる方も多いのではないでしょうか。ポッコリお腹にもアロママッサージが効果的です。
ポッコリお腹になる原因は、内臓を支える筋肉が衰えて、内臓が垂れてしまうからです。リンパマッサージでお腹をすっきりさせるとともに、精油の力で不調を改善しましょう。またお腹は精神的ストレスの影響を受けやすい部位でもあります。温めてから優しくマッサージしてあげましょう。
お腹の調子を整えるブレンドをご紹介します。ベースオイル20mlに、カモミール・マンダリン・ゼラニウムを1滴ずつ加えてください。心も穏やかにしてくれる香りです。

アロママッサージでこりをほぐして血行促進!肩こり予防!

首や肩の筋肉が凝り固まってくると、疲労物質がたまり頭痛になることもあります。こりの原因は筋肉の中にたまる乳酸などの疲労物質です。
アロママッサージで、こりの原因となる疲労物質を排出し、血液やリンパ液の流れを良くする必要があります。首から肩をほぐすようにさすった後、肩先から首に向かい螺旋を描くように強めにさすります。次に首の後ろの太い筋肉を上から下に強めにさすると良いでしょう。
肩こりに効果的なのは、ベースオイル20mlに、クラリセージ2滴、ラベンダー2滴を加えたブレンドです。体のこわばりをほぐす効果が期待できます。

アロママッサージで生理にまつわる不調改善

生理痛や月経前症候群に悩んでいる女性も多いものです。現代人の生活はストレスが多く、自然な体のリズムが乱れてホルモンバランスを崩しがちです。
冷房や薄着などで体が冷えると、生理痛や月経前症候群になりやすいと言われています。そんな時にはアロママッサージでリラックスし、体の調子を整えることが効果的です。
生理の1~2週間前からおすすめなのが、ベースオイル20mlに、クラリセージ2滴、ベルガモットとローズを1滴ずつのブレンドです。気持ちも前向きにする香りです。

リラックス効果抜群アロママッサージ

時間に追われる生活や、仕事上でのストレスなど、様々な緊張によって私たちの心身はこわばってしまいます。現代人の便利な生活は、一方でおびただしい情報量の中で追いたてられているとも言えるのです。
生活の中にゆっくりと一息ついてリラックスできる時間を持つことが大切です。アロママッサージは良い香りに包まれてリラックスしながら、疲労を回復させることができます。
リラックスにおすすめなのは、ベースオイル20mlにオリバナム・ベルガモット・クラリセージ・ローズを1滴ずつ加えたブレンドです。オリバナムの落ち着いた香りと花やハーブの香りが調和して、緊張をほぐします。

アロママッサージの基本的なやり方と注意点

ではアロママッサージの基本的なやり方と、注意点をご紹介します。

アロママッサージの主なやり方は、以下の4種類です。強すぎず、気持ちいいと感じる力加減を意識してください。

(1)さする

指と手のひらを使い軽くさするります。これにより硬くなった筋肉をゆるめます。新陳代謝を高めまる効果も期待できます。またやや強くさすると、ピンポイントで部位を刺激することができ、老廃物の排出を促すことが期待できます。

(2)もむ

手のひらや指の腹といった、面積の広い部分を使って圧力を加えます。少し深いところにある体の組織にアプローチ。硬直をゆるめて新陳代謝を促します。体の活性化が期待できます。

(3)押す

手のひらや指で圧力を加えて押します。持続的に押すことは、神経や筋肉の硬直を抑制するとされています。断続的に押すことは、血液やリンパの流れを促すでしょう。

(4)たたく

手の平、指、拳などでたたきます。一定のリズムで軽快に行うことを意識しましょう。短い時間、軽くたたくことで、神経や筋肉の興奮性が高まるとされています。また長い時間、強めにたたくと、神経や筋肉が鎮静するでしょう。

アロママッサージを行う時の注意点

アロマオイルについて、そしてマッサージについての注意すべき点をいくつかお伝えします。

必ず事前にパッチテストを

自作したオイルを、腕の内側など皮膚のやわらかい部分に塗ります。24~48時間後に肌の状態をチェック。赤くなる、かぶれる、かゆみなどが発生した場合にはアレルギーの可能性があります。その場合にはオイルの使用を控え、成分を再考しましょう。

体調が悪い時は行わない

熱がある、薬を服用している、食後すぐ、空腹時、けがをしている時、これらの場合は、オイルマッサージは行わないでください。なおオイル量は控えめを心がけ、手によくなじませてから使用することも重要です。

水分をたっぷりとる

マッサージ後は水分をたっぷりとり、体をしっかり休めましょう。マッサージをしてから、汗をかき消耗しそうな激しい運動は避けましょう。アルコール類やコーヒーなどの摂取、刺激の強い食べ物も控えましょう。入浴はぬるめの湯に軽くつかるか、シャワーだけにすることをおすすめします。

簡単!部位別アロママッサージレッスン

簡単に自分で行えるアロマッサージを、【脚、顔、デコルテ、腹部、首肩、生理痛、リラックス】の7つの部位別にそれぞれについて解説します。

足首~脚のつけ根を刺激することで、血流がアップし、むくみや冷え症などの改善、ひいては美脚効果も期待できます。各工程を3~5回ずつ繰り返しましょう。
(1) 脚全体をさする
ひざを少し曲げ、手の平全体で、足首~太もものつけ根へ向かい、脚の表裏をさすります。

(2) ふくらはぎをもみほぐし、さすりあげる
手の平を肌にしっかり密着させます。足首~ひざ裏へ向かって、ふくらはぎをもみほぐしながら、さすりあげます。交互に片手で行います。

(3) ふくらはぎ~太もものつけ根までを押す
両手の親指の腹で、ふくらはぎの中心~ひざ裏まで押していきます。ひざ裏で手を返し、親指以外の4本の指で太ももの裏~つけ根まで押していきます。

(4) 足首~太もものつけ根までを拳でさする
両手の拳で脚をはさみます。足首から太もものつけ根に向かって円を描きながら強くさすります。

(5) 太ももをもみほぐす
両手で太ももの内側と外側をしっかりつかむようにしてもみほぐします。

(6) 太ももからひざを強めにさする
両手にV字を作り、太もものつけ根からひざに向かって少し強めにさすります。太もも脇に手を移動させて両手で太ももの左右をさすり、つけ根に戻ります。

(7) くるぶしのまわりをさすり、つけ根までなでる
人さし指、中指、薬指の3本の指をそろえます。それで両くるぶしのまわりを円を描くようにさすり、足の側面を両手ではさみ、太もものつけ根までなで上げるようにします。

(1)まずはオイルをあたためます。
マッサージをするときは、オイルは500円玉大くらいをたっぷりと使いましょう。てのひらにオイルを取って、両てのひらを合わせてオイルをあたためます。あたためると、オイルの成分が肌に浸透しやすくなります。

(2)マッサージの鉄則は下から上へ。
あたためたオイルをてのひら全体にのばし、顔全体になじませていきます。人差し指、中指、薬指の3本の指の腹を使って、あご、頬、目の周り、おでこの順に、下から上に軽く持ちあげるようにマッサージ。オイルには肌をやわらかくする効果があるので、まずは全体をマッサージして固くなった肌をゆるめましょう。

(3)小鼻とあごのザラつきをオフ。
小鼻やあごなど、皮脂が詰まりやすい部分は、指の先を使ってくるくると円を描くように小刻みに動かしてマッサージしましょう。オイルを使って毎日マッサージすることで、ニキビや毛穴の黒ずみの原因となる角栓が出やすくなります。

(4)ツボを押してむくみを撃退!
目頭の眉下あたりとこめかみは指の腹を使ってじんわりプッシュ。頬骨の下あたりのくぼんだところは、人差し指の第2関節でコリをほぐすようにやや強めに押しましょう。
ツボを刺激すると、リンパの流れがよくなって、たまった老廃物や滞っていた血流がスムーズに流れます。さらに皮膚の温度も上がり、顔色もよくなるといいことずくめです。

(5)老廃物をリンパに流す。
最後に老廃物を流します。小指の側面を使って、耳の後ろあたりから首筋を通り、鎖骨のくぼみ部分にある老廃物の出口に向かって、やや強めに押し流しましょう。リンパの流れを良くすることで、顔のむくみが取れるのはもちろん、フェイスラインがすっきり見えて小顔に!

(6)仕上げ
マッサージ後は、顔に吸収しきれない余分なオイルが顔に浮いているような感覚に。余分なオイルを残しておくとメイクくずれの原因になるので、化粧水をひたしたコットンでふきとります。ちなみに、夜はオイルマッサージ後に蒸しタオルを30秒のせると、オイルがより浸透してやわらかい肌になります。

デコルテ

デコルテをケアするリンパマッサージの方法になります。

(1) 鎖骨のくぼみを、親指以外の4本の指で肩から中心部に向かって押します。その際、首は押していないほうに傾けます。また、息を吐きながら押していきます。

(2)手のひらを首の付け根に当て、首筋、鎖骨を通り、反対側のわきの下へ斜めにゆっくりさすります。わきの下にはリンパがあるので、そこに向かってさすります。腕全体を使って、左右交互に行いましょう。

以上、ごく簡単な方法ですが、お風呂の時間にゆったりと行いましょう。リンパ液を流してやるような気持ちで手のひらを密着させて行います。

バストアップ効果も!

さらに、小胸筋にアプローチしてバストアップも狙いましょう。

鎖骨の端と肩の骨の間にある筋肉が小胸筋ですが、触ると小さくこんもりとしています。その筋肉を見つけたら軽く押さえ、力を抜いた腕を前後に揺らします。それを左右に行いましょう。

どのマッサージも簡単で短時間で行うことができます。わずか5分のリンパマッサージで血行がよくなりむくみも取れ、小顔効果が現れる、ネックラインのしわが薄くなる、バストアップもできるなどうれしいことがたくさんあります。さっそくバスタイムに挑戦してみましょう。

おなか

おなかをマッサージして刺激を与え、おなかまわりやウエストのシェイプアップに役立ちます。また便秘解消の効果も期待できます。各工程を3~5回ずつ繰り返しましょう。
(1) 両手でおなかを時計周りにさする
両手を重ね、手のひらで時計まわりに円を描くようにさすります。

(2) わき腹からおへそに向かって強くさする
両手交互にわき腹からおへそに向かって5本の指で掻くようにして強くさすります。左右行います。

(3) わき腹をもみほぐす
手の平を腰にあて、親指と人さし指でL字をつくり脇腹をはさみこんでもみほぐします。

(4) おへそに向かって下腹を押す
おへその下に両手の指先をつけて、そのまま息を吐きながらおへそに向かって肉を持ち上げるように押していきます。

肩、首、頭

肩の筋肉を動かし、血行やリンパ液の流れを促進すると老廃物が流れます。これにより肩の疲労の緩和が期待できます。肩こりとそこからくる頭痛がつらい時におすすめです。各工程を3~5回ずつ繰り返しましょう。

(1) 首から肩にかけて軽めにさする
首から肩に向かって軽めにさすります。肩と逆の手で行いましょう。

(2) 肩をもみほぐす
肩の内側→外側へ、ひとさし指・中指・薬指をそろえて円を描くようにしてもみほぐします。左右同時にやるとよいでしょう。

(3) 肩、首、頭のつけ根を押す
肩から首の骨の脇を通し、頭のつけ根までを指圧します。ここも左右同時に行いましょう。

(4) 手を開いて肩を軽くたたく
開いた手の小指側で肩を軽くたたきましょう。肩と逆の手でやります。

(5) 肩から脇の下までをさする
肩先~脇の下へ向かい手の平でさすります。ここも左右同時に行います。

生理痛

生理中は、子宮のある骨盤内の血行が滞って冷えやすいので、下腹部痛が強くなったり、腰痛を伴ったりしがちです。
痛みの強さや症状のあらわれ方は人それぞれですが、生理中にお腹や腰のマッサージをすると骨盤内の血行が促進され、生理痛や腰痛が楽になります。
セルフマッサージは簡単なので、リラックスタイムに気軽にお試しください。

(1)下腹部を手のひらで優しくマッサージします。
下腹部(へそから3~5cmくらい下)に両手のひらを当てる
時計回りに、大きな円を描くようにやさしくマッサージする
3分くらいマッサージするのが効果的です。便秘の時にするマッサージや腸揉みのような強い押し方は避けます。

(2)仰向けに寝て、息を吐きながら手で痛い所をゆっくり押し込む
あばら骨の下、へその下、左右の腰骨(腸骨)の所を特に揉んで筋肉をほぐすと、痛みが軽減されやすいそうです。 子宮の真上を押すのは避けたほうがいいかもしれません。

(3)仙骨(お尻の割れ目のすぐ上にある骨)の周辺をマッサージすると、腰の血行が良くなって生理痛や腰痛がやわらぎます。
仙骨からウエストに向かって手でやさしく上下にさする
仙骨の上には腰痛、冷え症、生理痛に効くツボが並んでいるので、効果的に生理痛をやわらげることができます。

(5)鼠径部(そけい)とは、股の付け根のこと。パンティライン(ショーツのゴムが当たる部分)です。
鼠経部にはリンパが流れていて、ここをやさしくマッサージすると滞りがちなリンパの流れがスムーズになるので、足腰の血行が促進され生理痛や足腰の冷えがやわらぎます。
座る、または仰向けに寝て、マッサージしやすい幅に両足を広げ、膝を曲げる
鼠径部を外側から内側に向かって1~2分ほどさする
ゴシゴシこするのではなく、軽い力でゆっくりさすります。
どうしても下着の締め付けで血液やリンパが滞りやすい場所なので、普段からマッサージしておくのも、生理痛や冷え性対策に良いと思います。

リラックス

アロママッサージは、精油を使いマッサージをします。心地よい香りと、マッサージのソフトな感触が、一層のリラックス効果をもたらします。
香りを嗅ぐことで、免疫系のバランス整えられます。肌に直接触れることで、神経系の興奮を鎮め、肉体面、精神面ともに神経のバランスが整えられます。
優しい香りに包まれ、深い呼吸をくわえながらマッサージして頂くと、より良いと思います。
自分のお気に入りの香りに癒されて、深いリラックスを味わてくださいね。

まとめ

アロママッサージの様々な効果はいかがでしたか。
女性の心と体に嬉しい効果がたくさんあるアロママッサージは、まさに私たちが美しく輝くための味方です。
ご自分の気分や体調にあわせて精油を選び、ご自身の体に触れることで、体の変調や心と体の関わりについても意識的になりますので、オイルのさまざまな香りを楽しみながら、気軽にアロママッサージをしてみてくださいね。

また、パートナーとのアロママッサージは、お互いのヒーリングになり、親密になるという効果もありますのでぜひ♪

アロママッサージを活用して、元気で健やかな日々を送れますように。

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